自動洪水緩和計画の中核を担うロトルクバルブアクチュエータ
ロトルクサイトサービスが実施した範囲拡張プロジェクトにより、洪水緩和計画が自動化され、西ウェールズにある歴史的な街カーディガンを洪水から保護しました。このプロジェクトでは、信頼性の低い他社製のアクチュエータの交換、PLC制御キャビネットの取り付けおよび河川の水位センサーや遠隔測定システムとの接続を行いました。
Mwldan川の洪水緩和計画は、地元当局によって20年前に建設されました。この計画ではV字堰、暗渠への流出防止グリッド(丘の中腹から河口まで約0.5マイル)、及び排水用水門の取建設等を行います。2006年に、天然資源ウェールズ(NRW:ウェールズの政府機関)がこの計画を採用しました。それ以降、NRWはCCTV(閉回路テレビ)や遠隔測定システムを設置し、中央の制御ルームや携帯機器から遠隔で現場を監視できるようにしました。
最近の豪雨で、水位がV字堰の流出点に達したため、洪水の危険を減らすため、2つの水門を開きました。これらの出来事は水門の重要性を証明しただけでなく、元々設置されていたアクチュエータの信頼性の低さを浮き彫りにしました。外部環境からの密封性が低かったため、電気筐体に湿気が入り、動作不良を起こしたのです。その結果、NRWはアクチュエータの交換と同時に、洪水緩和計画の完全自動化を決定しました。
ロトルクサイトサービスが受注した範囲拡張プロジェクトにはあらゆる作業が含まれますので、ロトルクは、プロジェクト管理サービスだけに留まらず、全作業を一括して担当することができました。ロトルクの責任で、初期調査、アクチュエータの交換、現場制御及び表示用のHMI搭載 PLC制御キャビネットの設置、水位センサーや遠隔制御システムとの接続、設置後の試運転調整等を行います。新たに設置したIQ12インテリジェント電動アクチュエータの制御は河川の水位センサーからの信号を利用してPLCによって行い、アクチュエータは5%単位でストロークします。
現在ではこの現場の作業は全て自動化され、遠隔から監視されています。必要に応じて、自動システムを無効にし、遠隔測定システムやPLC制御キャビネットのHMIパネルを利用してアクチュエータを遠隔操作することが可能です。
Mike HaleyはNRW MEICAの電気エンジニアであり、自動化アップグレードプロジェクトの責任者でした。彼は以下のようにコメントしています。
「ロトルクのアクチュエータを使用した今回の計画では、必要水準の自動化システムや遠隔監視システムを導入することができたし、3つの水門に関しても、動作の信頼性を回復することができました。ロトルクのアクチュエータは、30年間も沿岸環境に曝されながら稼動してきた設備も含め、その他のNRWの現場でも確かな信頼実績があります。」