ロトルクが ロンドンの Carpenter’s Road Lockの修復プロジェクトにオーダーメイドソリューションを提供

17/04/2020


ロトルクが ロンドンの Carpenter’s Road Lockの修復プロジェクトにオーダーメイドソリューションを提供

ロンドンのニューアム区にあるCarpenter’s Road Lockは、英国唯一のダブルラジアルロックの道路水門です。ここでは、MTWマルチターンウォーム減速機を搭載したIQインテリジェントアクチュエータが重要な役割を担っており、本ロックの稼働を可能にしています。

Carpenter’s Road LockはQueen Elizabethオリンピック公園にあり、重さ14トンのラジアルゲートを備えています。このラジアルゲートが運河ボートの頭上で上昇し、ボートの通行が可能となります。

ロトルクのアクチュエータと減速機は、水門(ロック)の両端の上昇式ラジアルゲート(14トン)を上下降させるために設置されました。IQアクチュエータは、道路水門の反対側のゲートに繋がっている2台のケーブルドラムを駆動したり、これらケーブルドラムを上下降させて水面の高さを制御し、運河ボートが通行し易くしたりします。

1934年の建設当時はCarpenter’s Lockは画期的な道路水門と考えられていましたが、1960年代後半までには、同水門に対する投資がストップしました。2017年、Canal & River Trustが190万ポンドを投資して、同水門を近代的な構造に修復しました。この際、ロトルクは、M&E Designer社、KGAL Consulting Engineers Ltd、Civil Designer社、Arcadis社と共に重要な役割を果たしました。

ロトルクは、アクチュエータ、減速機、及び減速機の後部終端に取り付けたばね式電磁ブレーキ等を含め、オーダーメイドのソリューションを提供することができました。電源を入れると内部のバネが圧縮されてブレーキが解除され、出力軸の回転が可能になります。一方、電源が切断されたり、アクチュエータの動力が無くなると、バネが開放されてブレーキが作動、即ち、ゲートが下がることはありません。このようなフェイルセーフ機能は、誤ってゲートが閉じてしまう(このような事故は、通行中の運河ボートに危険を及ぼすことになります)等のリスクを減らすことができるため、非常に重要です。

フェイルセーフ機能付きの電動アクチュエータを取り付ける必要があったため、MTW減速機と電磁ブレーキを搭載したIQアクチュエータを設置することとなりました。これにより、要求されたアクチュエータの安全基準及び性能基準を満たすことができました。

IQインテリジェント電動アクチュエータは、電源断時でもリアルタイムでアクチュエータの出力開度を監視しています。なお、トルクは10~3,000 Nm (7~2,200 lbf.ft)であり、MTWマルチターンウォーム減速機と組み合わせた場合のトルクは最大162,000 Nm (119,000 lbf.ft)です。Oリングによるダブルシール構造であり、浸水保護等級はIP66またはIP68(水深7m下に72時間)です。

IQレンジの詳細はこちらを、MTWの詳細はこちらをご参照下さい。