ロトルクアクチュエータが米国ワシントン州のグランドクーリーダムの水を制御
米国ワシントン州にあるグランドクーリーダムは、米国一の発電量を誇る水力発電所です。同ダムは、3基の発電所と1基のポンプ発電所(需要が高まると、さらに標高の高いところにある予備貯水池の水を利用してエネルギーを生成します)を備えた重力ダムであり、総発電量は6809メガワットです。
同ダムには、合計33台の水力発電機があります。オーバーホールプロジェクトの一環として、IQアクチュエータが設置され、I同アクチュエータがコーン弁の操作を行っています。
米国は、過去20年以上に渡って、グリーンエネルギープラットフォームの建設に取り組んできました。グランドクーリーダムのような既存発電所の改修は、その一例です。グランドクーリーダムの第3発電所は、同ダムで最も新しい発電所ですが、効率、長期使用、動作の信頼性を維持するため、過去10年の間にオーバーホールが行われました。このオーバーホールでは、6台の発電機の他に、タービンやシャフト、補助設備のオーバーホールも行われました。また、この発電所は、2020年8月にNathaniel Washington Powerplantと改名されました。
コーン弁の操作のため、Nathaniel Washington Powerplantの現場にIQアクチュエータが設置され、これによってペンストックシステムを通過する水の正確な制御が可能となりました。IQアクチュエータによる制御が働いて、バルブが徐々に開きますので、ペンストックに徐々に水を充填することが可能です。IQを使用しての正確な制御は、「ウォータハンマー(または水撃作用)」を防止する上で最も重要となります(ウォータハンマーとは、流体が停止したり、突然方向を変更したり、特に、バルブを閉じる速度が速すぎた場合に発生する有害な圧力サージのことを言います)。グランドクーリーダムでは、膨大な量の水を制御しているため、これこそが一番のカギであり、IQアクチュエータによりバルブを正確且つ段階的に制御することで、パイプの崩壊やその他損傷のリスクを回避します。
IQアクチュエータは、自動化及び精密制御が可能であること、また、小型かつモータスタータ一体型であるために、選定されました。IQアクチュエータは、高い信頼性と正確性を備えた堅牢なアブソリュート位置センサー及び直感的ユーザーインターフェースを備えたアクチュエータであり、防水仕様です(ダブルシール構造であり、IP66または68.水深7m下で72時間)。そのため、危険場所での使用に適しており、グランドクーリーダムのオーバーホールに最適でした。
ロトルクの代理店であるHeyward Incorporatedが本プロジェクトの管理を行い、同ダムのオーバーホールをサポートしました。
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