洋上風力発電所でロトルクの全電動バルブ制御パッケージが使用される
- 部門: 再生可能エネルギー
- カテゴリー: 電動アクチュエータ , 制御ネットワーク
- 製品: IQ - Standard, IQT - Part-Turn, CVL, CVQ, Pakscan
概要
ロトルクが北海にあるドイツのDanTysk洋上風力発電所に、2線式デジタル制御に対応した遮断、レギュレーティング及びモジュレーティングアクチュエータ等の全電動バルブ駆動パッケージを提供しました。
概要
DanTysk洋上風力発電所のプラットフォームは、ドイツとデンマークとの国境付近にあるSylt島(ドイツ)の西70kmのところにあります。同風力発電所は、80台のタービンで構成されており、1台あたりの発電量は最大3.6 MWです。DanTysk風力発電所は、北海初の大型洋上風力発電所です。
同現場では、100台のロトルクIQパートターン電動アクチュエータがHVDC(高圧直流送電)プラットホームのバルブを制御し、稼働をサポートしています。契約では、アクチュエータのバルブへの取り付け作業、即ち、納品前に、(オランダにあるロトルクのワークショップに付設された)専門のアクチュエータワークショップ施設にて取り付けを行うことになっていました。なお、アクチュエータは、オランダ国内のロトルクのワークショップが受注しました。
チャレンジ
同風力発電所の面積は70 m²であり、288 MWの再生可能エネルギーを発電し、最大で400,000世帯に供給しています。ロトルクアクチュエータは、本作業を円滑且つ継続的に確実に実行する上で、重要な役割を果たしています。
設置したアクチュエータの約半数がIQTProインテリジェントユニット(遮断及びレギュレーティング)であり、残りがCVA完全モジュレーティング調整弁用アクチュエータです。両アクチュエータの設計には、先進的で分かり易いプログラミング及び試運転調整技術が採用されており、様々な一括データのロギング、診断及び資産管理機能も兼ね備えています。また、堅牢なダブルシール構造の防水(IP68)・防爆筐体であるため、洋上アプリケーションでしばしば遭遇する最過酷環境でも長期信頼性を発揮します。
ロトルクCVAアクチュエータは、繰り返し性の高い連続モジュレーティング制御を実現すると同時に、フェイルセーフ動作(オプション)の設定も可能です。分解能、繰り返し性、ヒステリシスの見積値はフルスケールの0.1%であるため、最も過酷な調整弁アプリケーションに好適です。
ソリューション
ロトルク独自のパックスキャンP3システムは市場をリードする製品の第三世代製品であり、リピータなしで、1本の通信路上の最大240台のフィールド機器を最大20Kmの距離から制御・監視することが可能です。また、パックスキャンはバルブの駆動環境に特化して設計されており、内蔵の冗長化ネットワークによる安定したフィールド通信が可能であるため、機器やケーブルの故障時でも制御を継続することが可能です。 DanTyskプロジェクトでは、パックスキャンネットワーク対応のマスターステーションが、アクチュエータと分散制御システム及びEsbjerg(デンマーク)にある遠隔集中監視センターとの通信を中継しています。
詳細情報
DanTysk洋上風力発電所はVattenfall社とStadtwerke München (SWM)との共同事業でした。2014年初頭に10億ユーロの本プロジェクトが完了しましたが、これで、ロトルクが北海での同様の洋上風力発電所契約に携わったのは、2011年に続き、2回目となります。なお、2011年のプロジェクトでは、IQTProアクチュエータがBARD Offshore 1風力発電所の一部であるBorwin Alpha高圧直流送電プラットフォームで使用するアクチュエータとして指定されました。
顧客名:DanTysk(ドイツ)
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